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 な、なんというスケールの大きさ……。
 そしてその広大な世界を息をもつかせぬ疾走感で駆け抜けて、茫漠たる地をまったく意に介していないという……。
 これは快作でありましたなー。


 人と違う能力を持ったオンナノコを救うため、これまた人には無い能力を授けられたオンナノコが無限の世界を渡り歩くガール・ミーツ・ガール。

 「その子には、他人が全て『ロボット』に見える」
 ――って観点が、もう、脱帽。
 いや、そういう着想自体は素人含めて少なくない人が思い抱けるトコロなのかも。
 んでも、その着想をきちんと観念としてまとめあげて世界を作り、そこから始まってそして終わる物語を作れるトコロがお見事。

 設定と物語、どちらかが優先されるようではいけない。
 それは作品において両輪であり、連理の枝であるべきなのだと。


 でもって、物語の展開がまた気持ちいい!
 先述した設定依存で事件がまず起こり、その解決のためにまた今後は物語特有の設定を活かして、活かして、活かし続けていって、全てを諦めて覚悟を決めた先にようやく答えを見つけるのだけれど、しかし結局はそれすらも否定され。
 ようやくつかんだ光明と、それを失わせる闇。
 このバンプクッションはなー、もー(T▽T)。


 事態が底の深さを覗かせはじめていく中盤から、答えを求めてひたすら駆け抜けていくクライマックスまでの筆致が本当にエキサイティング!
 次々と提示される情報。
 そこから得られる希望と、それを打ち消す絶望と。
 明滅を繰り返しながらも前へと進んでいる感覚が堪りません!
 それはまさに「毬井ゆかり」を助けるために前進し続ける「波濤マナブ」の気持ちに他ならなかったと思うのです。


 そんな「さあ、どうなる!」って展開に、「これ……SFだから、事実をまとめあげて終わりってパターンもあるよなぁ……」とくじけそうにもなりましたよ、わたし!
 しかし!
 これがSFだからこそ、SFならではの答えがあるのです。
 その答えを、シンプルな答えを最後にきちんと用意しておいてくれたうえおセンセに最高の賛辞を。
 見事でした。
 ブラーヴォ。



 成し遂げたい目的のため、自ら負う傷を厭わず駆けていく主人公。
 そんな主人公を大切に想い、その姿を嬉しく思うパートナー。

 SFでありガール・ミーツ・ガールであるのだけれど、物語の王道を往くそれはまさしく青春小説でした。
 着想、そしてそれを表現する筆致。
 「短編作家」としての うえおセンセの力量はもはや疑うところではないですね。
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