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 シリーズ第三弾は再び駅ビル内の書店に戻って、「本屋限定の名探偵」多絵ちゃんが次々と事件を解決していくスタイルへ戻りました。
 うん、わたしはこちらのスタイルのほうが好きかな~。


 聡明だけど不器用で、それでも書店が大好きな多絵ちゃんの活躍は今回も冴えわたっていました。
 むしろその「書店好き」という気持ちに対して、いままでと比べてよりオープンになって感情表現するものですから、捜査や推理に前向きな雰囲気が。

「許されないですよね。本屋をコケにして、お日さまがのんびり拝めると思ったら大間違い」

 た、多絵ちゃんんんんん????(笑)

 昨今、アンニュイな空気を漂わせる探偵が少なくないように思えるだけに、事件に積極的にからんでくる探偵さんは嬉しいな~。


 予約の受付から発注、棚の構成に雑誌の付録詰め。
 書店にまつわる仕事が事件にきちんと?絡んできて、その道ならではのプロの推理という趣が楽しいったら。
 専門性をただの知識のひけらかしに終えるのではなく、それでストーリーを立ててくるのですから感服です。
 そういった普段表からは見えない「プロフェッショナル」な仕事は、エッセンスとしても興味深いですし、また読み手の関心を惹くところでもありますよね~。



 5編収められているなかでは、雑誌の種類が謎を生んだ「バイト金森くんの告白」が好きかな~。
 そうなんですよねー。
 女性誌とかスポーツ誌とか、単にジャンル分けして覚えているだけじゃダメで、そこになにが書かれているのか誰が執筆しているのかとかまでをおぼえていないと書店員はダメなんですよねー……(´Д`)。
 それがきちんとできているあたり、人数は少なくても丁寧で気持ちの良い書店ですよ成風堂は。

 あとはまあ、金森くんの鈍感さが微笑ましいお話でもありました(笑)。


 表題作になった『サイン会はいかが?』も中小の書店が抱える苦労が良く描かれていて面白いのですがー。
 んでもトリックっちうかガジェットという点ではあまり好きではないかなー。
 新進気鋭の探偵作家がある事件に巻き込まれていて、今度サイン会を行うことになった成風堂もそれに巻き込まれる……という形なのですけれど。
 しかし事件解決の鍵が、その探偵作家が上梓した作中作にあるというトコロがどうにも気持ちよくなくて……。

 たとえば物理トリックなどですと成功の可否についてはおのずと限度があるハズです。
 「室内で核反応が起これば、それは可能だ」
 とか言われても、正しい機材が無ければ不可能です(機材があってもこれは……(笑))。
 しかし作中作に鍵が隠されているというのは
 「ここで『核反応』と書かれてあるのが証拠です」
 って言っちゃえば成立しちゃうんですよねー。
 事件解決への裁量権が、あまりに作者のほうへ傾きすぎている、有利になりすぎていると思うのです。
 トリックの成否について読み手のイメージによる審判がくだされることなく、そこではもはや「気付くか気付かないか」のチェックが入るだけという……。


 最後にあえて指摘するなら、作中作に鍵がある場合「成風堂事件簿」でなくても読解力のある読み手がひとりいれば物語は成立してしまう……という点が、この掌編への評価を下げているのかもしれません。



 それでも全体の構成は好みですし、さあ成風堂に持ち込まれる次なる事件はなにかな~……と、楽しみなシリーズであります(^-^)。
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