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 シリーズ第2弾はホームの成風堂を飛び出して、地方の老舗書店を舞台にした幽霊騒動を追うお話。
 舞台が書店の外となったことで、書店という限定された空間だけではやぱし事件の多様性を持たせるにも苦労しちゃうのかな~……と思ってしまった部分もあるのですけれど。
 しかし前作は連作短編という形で既にいくつかのパターンを見せてくれていますし、シチュエーションに詰まったから舞台を外にした……という印象はそこまで深くはなかったです。
 まだ2作目だというのに、はやくも数本のタイトルを抱えているロングシリーズのような風格があると錯覚するっちうか(笑)。


 そんな次第で今回は杏子さんと多絵ちゃんが手を取り合いながら旅立って(違う)、元同僚から寄せられた相談事を解決していくわけですがー。
 そこそこ年の離れたふたりだというのに、こうしてプライベートでも仲良い(?)ところを見せられるのはなんだか嬉しいな~っと(^-^)。
 事件のことがあるとはいえ一緒に旅行する間柄って、すごく近い相手っぽいじゃないですか。


 作中で語られたところによれば今回の旅行に限らず休日を一緒に過ごすこともあるらしいですし、そんなふたりの仲の良さに和む~(´∀`)。


 シャーロック・ホームズの例にならうと、助手役は読者寄りの常識人であり、探偵役は世間との関わりが不器用な天才肌……となると思うのですが。
 今作での探偵役の多絵ちゃんは、言葉通りの「不器用さ」もあるのですけれど、それだけでなく何でもそつなくこなせてしまう天才ゆえの苦悩を抱えていることが明らかにされたのですよね。

 多絵ちゃん自身はそれを運命のようなものだと諦めて受け入れることを認めていたのですけれど、やっぱり心の奥ではそんな自分のことを惨めだと感じていて。
 そんな無自覚の悩みを抱えていたところで杏子さんと出会ったことが、たしかに多絵ちゃんを救ってくれたんだな~って。
 単に探偵と助手という事件を通じた関係だけでなく、生き方や人生というレベルにおいてもふたりは絆を持っていると感じられたところが良かった~。



 で、事件の展開のほうですけれど、こちらは極めてオーソドックスな流れだったかな~って印象。
 事件の概要を掴んだあとは容疑者ひとりひとりと面会していって様子を探り、全て巡ったところで焦った犯人が動き出して尻尾を掴む、みたいなー。
 そこへ地方都市ならではの時代背景や、かつてその土地で起こった不幸な事件などが絡んでくるあたりは本当に古典の薫りが漂ってきます(^_^)。

 そしてタイムリミットが迫る中で、容疑者全員を集めて名探偵がさてと言い!
 いや、もう、なんという王道パターンですかこれ!てなもんです(笑)。
 推理小説らしい安定したモノがありました~。


 んでも事件の真相やギミックについては、思いのほか捻りがなかったっちうか仕掛けが無かったかな~ってカンジで、やや淡泊だったかも?
 むしろ冒頭の、コミックにまつわる掴みの事件のほうが印象的であったかもです(^_^;)。


 とはいえ、今回も書店を巡る事件として存分に業界人視点らしさが織り込まれていますし、作品としての方向性はがっちりしていました。
 調べただけではわからない、リアルな空気とでも言いましょうか。
 このあたりを感じられるのは、さすが元書店員の大崎センセというところでした~。
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