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 敬愛していたボーカルが自殺したことに納得いかず、真相を探るべく旅立った女の子ギタリストの物語『疾風ガール』の続編。
 しかし前作と違って今回はミステリ色を排して、完全にガールズロックを中心に据えた物語になっています。

 うん、まぁ、こうした作品内容の棲み分けは良かったんじゃないかなーって思います。
 無理してミステリ色を加えるより、物語がすっきりしているカンジがして。
 それに誉田センセのミステリが読みたければ、それはそれで別のシリーズがあるのですし、こちらではまた違った魅力を語ってくれた方が……(^_^;)。


 で、本編。
 事件解決した前作ラストで、いよいよプロデビューの道が定まった主人公の夏美。
 事務所にも所属が決まり、さあデビュー曲作成ですよ!……というところから始まるのですけれど、面通しされた音楽プロデューサーと意見が合わず初っぱなから大騒動が。
 ああ、夏美の性格からすれば「ビジネスとしてまったく妥当なやりかた」だとしても納得できるわけがないわー(笑)。
 自分の音楽を信じて、その音楽に導かれて前に進んできている彼女なのですから、音楽以外の要素が入った理屈を信じられるワケが無いっちう。

 あー、あれですよねー。
 ストーンズもビートルズも、最初はプロデューサーの意見に従ってデビューしたんだよ……って(by『EXIT』)。
 きっと業界としてはそれは普通にあることなんだろうなーって感じられます。
 むしろインディーズの頃のスタンスを持ち続けられたままデビューするなんて、よっぽどのことが無い限り無理なんだろうなーって。

 もちろんその手法がまったく論外であるというつもりはなくて、少なくともインディーズから上がった人たちに自分たちの音楽を「売る」というビジネスモデルが備わっていないことも関係しているのではないかと思います。
 プロデュース能力が足りていない、だからプロデューサーが付く……と。


 まあ、でも、だからといって引き下がらず、自分の音楽を作る!生み出す!ために業界内を走り回る夏美の姿に勇気をもらえます。
 表現者たるもの、お仕着せの衣装で喜ぶんじゃなくて、自分で選んだ衣を颯爽と着こなさないとね!(≧▽≦)

 前作からの流れだとてっきりソロで活動していくのかと思っていたら、目指すはバンドサウンドってんでメンバー集めから始めるっちう。
 音楽モノの定番とはいえ、このメンバー集めが楽しいんですよね~。
 思わぬ人が意外な音を奏でて、それに一発で惚れ込んでしまうような出会いなどが描かれて。
 それは偶然の出会いで一見すると「ご都合的」なのかもしれないのですけれど、こういう物語ですとそれが「運命の出会い」であり「会うべくして会った」とカンジさせられてしまう不思議(笑)。
 音楽が導いてくれたっちうかー。


 ただこのメンバー集めと平行して進む夏美のお父さんの問題があってー。
 幼い頃に失踪した親族が、デビューが決まった頃になって数年ぶりに連絡を取ってくるってパターン。
 目的はやっぱり「お金」だって勘ぐっちゃいますよねー。

 音楽のことに集中していかなければいけない時期に、こうした身内のゴタゴタは正直厳しいデス……。

 こうしたバックグラウンドの問題が、物語を音楽一辺倒になる危うさから回避させてくれていると同時に、奥深さとしての興味も増している……とはわかるのですけれどー。
 しかしそれにしては問題解決の手段が安易だったかな~……という印象は否めなかったデス。
 加えてメンバー集めのほうも最後の最後ではただの数合わせみたいなカンジで強引に締められたカンジがあって、こちらもまた安易というかバタバタした印象があって。

 多層的に進行する事象を描いて奥深さを演出している意図は理解できても、その結果がおざなりになってしまうのであっては本末転倒な気がします。
 そこがなぁ……残念っちうか……なぁ(TДT)。



 今回はいろいろなゴタゴタがあって夏美自身の活動としてはあまり前進がなかったところなので、彼女とバンドが大きく動くお話とか見たいなー。
 まだまだやっとメンバーがそろっただけで、バンドの方向性とかが描かれてないんですもん。
 せっかくのロック小説なのに!(><)

 音楽に関しての造詣は今作でも相変わらず深く示されている誉田センセですので、次は!次こそは!熱いビートがほとばしる物語をお願いしたいトコロです。
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