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 昨今のライトノベル(電撃)の流れとは違うなーと。
 絞った狙い(萌え)の仕掛けが薄くて、ガジェットは構造のために用意されているカンジ。
 ライトノベルがジュブナイル小説と呼ばれていた頃のファンタジージャンルか、あるいは往年のライトSFなどに雰囲気は近いのかも。

 昔はさー、電撃文庫にもこういう雰囲気の作品ってあったんだよなーって、懐かしく思ってしまったー(^_^;)。
 しかし、いまこういう趣の作品を刊行してくるということは、もしかしたら電撃文庫って思ったほど(刊行予定)作品のストックが無いのかな~……とか考えてしまいました。
 現在歩んでいるレーベルの本流とは異なるんですもん。
 企業グループ内から引っ張ってきているとはいえ、「週刊アスキー」連載から持ってくるのは、その形式からして異例のように思えました。
 ほかにもそういう形で持ってこられた作品ってあるのかなー??

 これを「電撃文庫をライトノベルとは呼んでいません」と宣言するくらいの懐の深さと見るべきなのか、はてさて……。



 で、本編。
 愛猫を失った悲しみから一夜明けてみると猫耳(+尻尾)が生えてしまったお父さん(職業:エロマンガ家)のお話。
 年頃のひとり娘との微妙な仲に頭を悩ませつつ、実はやっぱり互いが互いのことを大切に想っている家族の物語。

 いやー、もう、愛猫を失ったことに関しての冒頭の描写からキましたわ~(TДT)。
 愛玩動物というくくりでみるのではなく、家族の喪失としての悲しみに満ちているんですもの……。
 でもって、それと相関するように描かれる、妻(母)を失った昔日の思い。
 夫としての視点と、娘から見た視点。
 ふたつの視点が繰り返されて、難しくて素直になれない気持ちでも、残された相手のことを悲しみのなかにあっても見続けている優しさがまた……(T▽T)。


 アラフォーのオタ男に猫耳装備なんて奇をてらったものでしかないかもですけれど、それをきっかけとした物語の流れはすごく真っ当なものだと思います。
 下手をするとタチの悪いコメディに陥るところを物語の芯がしっかりしていることで、むしろスパイスに変化しているカンジ。
 シリアスとコメディのバランスが良いんですよね~。


 後半の流れは若干急いでいる向きもあるかもですけれど、今作に用意されたガジェットではこれ以上引き延ばすのは逆効果であったと思います。
 うん、これはここで事件を起こしてまとめに入ったことは正解だと。

 その事件に関しても決して前触れ無いものではなかったですし、むしろその流れに向かう伏線は示されていたワケで。
 それは見える形で示されていたモノではないのですが、周囲から浮いてしまっている感という雰囲気のようなものであって、それがまた良い味になっていると思うのですよー。
 刺激的というのではなく、噛みしめると感じる味わい深さのような。



 表題作だけではページが足りなかったのか書き下ろしの短編も1本収録されているのですが、こちらも良雰囲気をかもし出していて好感。
 形式としては同じく父娘モノなのですが、互いに距離を測りかねている不器用さがくすぐるわ~(^_^;)。


 両篇とも同種のモチーフを描いているってことは、松原センセはこの件になにか思うところがあるのでしょうか?
 こうした優しい雰囲気の作品をまた読んでみたいと思ったセンセでした。
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