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 羅川真里茂センセ作『しゃにむにGO』、同時リリースされた31巻と32巻、読みました。
 ノブっちたち3年生の最後のインハイ、個人戦決勝を描いた最後の戦いを単行本では同時リリースという形でまとめて読ませてあげるという白泉社の粋な計らいに拍手。
 これをぶった切られていたらたまらんかったですわー。

 しかし一度に見せられてもたまらんかったのですが!(笑)

 わたしとしては誰もが予想したであろう決勝カードより、実は準決勝のほうが試合としては楽しめていました。
 雷殿静に佐世古駿。
 ノブっちとるういがこの先も成長するためには超えられなければいけない壁として2年次、そして3年次の大会で大きく立ちはだかってくれました。

 なんといっても、もしなにか運命の針がぶれていたら、静も駿も、勝っていたかもしれないと感じられたところがスゴイ。
 彼らの才能をそこまで思わせるほどに描いたことが。
 ただのライバルというのではなく、彼らもまた「主人公」であったなぁ……と。

 この手の競技性を描いた作品ですと「ライバル」が能力値だけをもった「ユニット(駒)」のように描かれたりすることも少なくないと思うのですが(それが良いか悪いかは作品によります)、今作では彼らにも主人公として生きるに匹敵する十分なメンタリティと背景が用意されていたワケで。


 わたしとしては「情熱を掴んだるうい」より「貪欲になることを認めた静」が好きです。
 ふたりとも、諦めないことを恥じなくなったという点では近いと思うんですけれど、ね(^_^;)。


 そんな準決勝が熱すぎたので、正直、決勝戦はその残滓であったようにも思えました。
 いや、ふたりの戦いは連載10年の果てに辿り着いた集大成なので、その想いから熱くならずにはいられないのですけれど。
 しかし、戦いは戦いであっても、そのふたりのどちらかの勝利を望むものでは無かったので、あまりのめり込まなかったのですよ~。
 単純な読み手としてはたしかに「どちらが優勝するの!?」と興奮していたのですがー。

 ここまで背負ってきたモノ、そしてこれからの生き方をつかみとるために、ふたりともに同等の勝利を欲していることがわかるだけに、そこに優劣がつけられなくてどちらかに偏った応援ができなかったのですよ~!
 だもので、どちらが優勝するのか最後までわからなかったですし、そしてどちらが優勝しても納得できるだろうなぁ……と思ってみていました。
 だから、あの結果には満足しています。
 ああ、そういうふうに、ふたりの高校三年の戦いは終わったのかー……と。


 天才はスゴイ、天才はいいなぁ……と羨む気持ちはわからないでもないですけれど、大切なのは努力であり努力する才能であることを今作は教えてくれます。
 さらに言うならば、成功はルールが決めることではなく当事者が願ったモノを手に入れたときが成功した瞬間なのだとも。
 勝者こそが成功者なら、それこそ決勝で勝った人しかいないことになってしまいます。
 でも今作では高校三年間を部活に明け暮れて、ようやくつかんだ一勝を誇る部員もいます。
 「高校生」という彼らにとってその一勝は、ほかの何モノにも変えられない成功の証なのです。

 ノブっちたち後輩の活躍をまぶしく見つめるOBたちの姿も描かれます。
 インハイで活躍することなんて夢にも思わなかった先輩たちです。
 でも、彼らがいたからノブっちたちはテニスを続けられたのだろし、がんばっていた先輩を見ていたから後輩たちは弱音をはかなかったのだと思います。
 そうした先輩後輩のつながりも今作の魅力でした。
 もー、フレディ見ると泣けるわ~(T▽T)。


 高校生というオトナともコドモともあてはまらない難しい時期のオトコノコやオンナノコたちの気持ちを描いた素晴らしい作品でした。
 技術的なことをもったいぶって描くようなことはせず、ゲームの流れに重点があったり、その中で揺れ動くメンタリティを詳細に描いたりしたりと、テニスというスポーツが発する雰囲気を濃密に伝えていたと思います。
 10年以上に及んだ連載、お疲れ様でした。
 延久や留宇衣たちのことを、ずっとおぼえていくと思います。
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