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 環境の悪化から地球を脱した人類。
 そのうちのひとつの宇宙船がとある惑星へと辿り着いてから300年が経った頃、その惑星では生まれてくる子供の男女比に偏りが生じていた。
 9:1で圧倒的多数で誕生してくる男子は、16才になって女の子に選ばれなかったとき、故郷である地球へ「回帰」する旅へと送り出される。
 そうした惑星の成り立ちに少しだけ疑問を持ったオトコノコが、回帰祭に潜んだ真相へと迫っていく本格SF作品。


 あー、これはSFを読んだって気になりましたわー。
 おなかいっぱい、ごちそうさま!ってカンジ。

 一見して不均衡である事象には、それがそうあるべきである理由が存在する。
 それを法則性で証明してくる表現方法がSFなのだと思うのですよねー。

 「なぜこの星では『9:1』でしか男女が生まれてこないのか」

 それがその星の「常識」だったとしても、その常識があきらかに環境へ負担を強いているのであれば、その常識を疑えってことで。
 環境がその法則を求めているのであれば問題は無い。
 でも、環境が成り立ち往かないことが予測できるのであれば、その法則はどこかいびつなのです。
 それを「常識だから」ということで放置してしまってはいけない……という警句?
 (いや、それは行き過ぎか……な?)


 そんな「世界に隠された法則」を探し求めることや、主人公たちを導く「隠者」、生命の価値、そして未知との遭遇。
 いや、もう、SF要素が幕の内状態(笑)。



 もちろん男女比の不均衡が及ぼすオトコノコとオンナノコのすれ違いの物語の側面もあるのですけれど、これはあくまで「側面」って位置付けしか無いのではないかと。
 ちうか、小林センセに甘いラブロマンスを求めてはいけないと思うー(笑)。
 センセはあくまでSF作家なのだと思うのですよー(^_^;)。


 だいたい、そんな不均衡のもとで育まれた感情がわたしたちのそれと同じであるのかどうか、ちょっと難しいかなぁ……とか思ったりして。
 フェイクだとかまでは言いませんけれど、不健全、ではあるかなー。
 ことに今作のライカとヒマリは、出会いもその生い立ちも簡単ではないところにありましたし。
 言うなれば「吊り橋の恋」に近いような印象が。


 いや、むしろ作品で描かれた状況を考えるに、ライカとヒマリの恋心なんてこの世界では真っ当なほうなのかも……とか思ったりして。
 作中では偏った男女比が原因でかつては抗争が起こったとされてますけれど(おそらくは女子の奪い合いや、女子に対する性搾取)、制度化された今ではそれら犯罪は水面下に潜ってしまったのではないかなーとか。
 穏やかに、そして痛くない「犯罪」に変貌して。

 もちろんそうした犯罪へ走らないような「統制された、あるいは不抜けた市民」の姿が描かれていますけれど、それこそ嘘くさくて……。
 ちょっと恐い考えに……。

 そういうダークっぷりを想像出来る設定もまた、わたしが思うところのSFかなー(苦笑)。


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