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 んー……。
 これも、アレかなぁ。
 主人公の気持ちが切り替わることが目的になっている物語。
 それは手段のひとつであって目的にするには弱いような気がするんですよねぇ……。

 「練習場所を奪われそうになっている女子小学生バスケットチームを、主人公がコーチとなって勝利へ導く」
 ――というのが今作では目的という位置にあるのでしょうか。
 でもそれは小学生側の目的であって、主人公の目的ではないような。

 「どうしても彼女たちを勝たせてあげたい」という気持ちはそれに値するのかもしれませんけれど、でもそれは事情によってバスケットボールと関わることを忌避していた主人公の弱い心に起因するもので。
 その弱さを乗り越える物語と女の子たちの物語が、わたしにはいまひとつ合致してこなかったかなぁ……。

 つまりは、主人公が「どうしてもバスケットボールから離れたくない!」という切実な想いがわからなかった……ということなのかもしれません。
 目標としていた先輩が去り、高校生活を賭けて打ち込もうとしていた部活が休部になってしまって腐る気持ちはわからないでもないですけれど、であるならその目的というかモチベーションは部活に対して向けられることがストレートだと。
 小学生の急造チームを勝たせてあげようとするのは本来の目的からはズレているような気がしてならないのですよー。


 また、そうまでして勝たせてあげたい女子小学生チームのほうの「押し」もはたして正統であるのかどうか疑問が。
 同学校の男子チームが彼女たちの練習場所を奪おうとすることから物語が始まっているワケですけれど、実のところ男子チームの考え方も分からないではないのですよね。
 先の大会で好成績を収めたことでヤル気が上がってさらに練習量を増やそうとしているところ、「楽しいバスケットボール」をしていた女子チームには退場を願ったというものですよね。
 ようは結果と過程のどちらに意義を見出していたのかの違いで。

 そんな男の子たちの意志を女子チームの「押し」として配することで仮想悪のようなポジションにされてしまったことが可哀想……。
 あげく「自分だって小学生のころは週三の練習だったからちょうど良い」なんて主人公に言わせて行為を正当化されるのは、ちょっと納得いかないっちうか。
 結局、自分基準か……みたいな。


 もちろん好成績を収めた男子チームを学園宣伝のために利用とする学園経営者側の思惑は物語的「悪」として存在するのは認めるところなのですけれど、だからこそそれは「戦う相手が違う」だろう、と。


 女子小学生が居場所を作るために必死になっている姿はいじましいですし、また練習を通じて年上の高校生男子へ抱くほのかな恋心も微笑ましいですし、でもってその気持ちを分かってあげられない主人公の鈍感さにヤキモキするのは面白かったですけれどー。
 でもその面白さって作品の外の面白さのような。
 読み手の側へ向けてのアピールでしかない……と言っては言い過ぎかなぁ。
 「萌え」という商品、と言い換えられるかもですが。



 バスケットボールの戦略・戦術については面白かったです。
 とんでもスポーツに陥るのではなく、きちんと理詰めで行われているっちうか。
 理詰めで行われつつも、今作ならではのエッセンスを加えて勝ちに行っているところは十分に物語として機能しているなー、と。
 でも、そんなバスケシーンが挿絵として1シーンもなかったことに対し、やはり「萌え」を消費するために生み出されてしまったのかぁ……と少しやるせない気持ちに。


 いろいろと素直には受け取ることが難しい作品でした。


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