本やアニメの感想と、日々のつれづれなることを~。
プロフィール

鈴森はる香

Author:鈴森はる香
独断やら偏見やら、感想と妄想が入り交じるサイトです。
Twitter

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
リンク
カテゴリー
月別アーカイブ
ブログ内検索

RSSフィード
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 フーダニットな推理モノとしては絶対的にボリューム不足だと思うー。
 これで『アクロイド殺し』なみのトリックが成されていればそれは補えたのかもしれないですけれど、そうした仕掛けも無いモノだから順当すぎる犯人だったというか。
 今作が物語であるためには犯人は最後まで隠され続けなければなりませんけれど、なぜ捜査線上から犯人が除外され続けているのか、その状況を受け入れがたかったです。
 種明かしのあとで多少なりともその理由に当たる部分が語られますけれど、それはご都合主義ってもんでしょー。
 わたしの定義によるご都合主義は「時間を調整する行為」であり、「犯人への視線を隠す」のはそれに抵触するので。


 でも早狩センセはそもそも推理小説を書きたかったワケではないでしょうし、そもそもそういう御仁でもない……かな?(^_^;)
 隣にいた幼なじみがひとりだけ先に進んでしまって自分の知らない誰かだと気付いたときの寂しさとか、自分の意志とは関係無く流れていく周囲の思惑へのやるせなさとか、まぁ、そういう青春のほろ苦さ・甘酸っぱさなのかなーと。

 それに今作の出自がセンセの同人作品からというのであれば、もともとのボリュームも大きくは無いだろうなーと思いますし。
 このボリューム、作品のスケールに収まる/収まったのも、ある意味当然のことなのかも。
 もちろん趣味である同人だからこそ『アクロイド殺し』なみのトリックに挑むという人もいるでしょうけれど、それは実験的すぎるでしょうし(そして届かない)、またそういう実験をする人ではない――推理トリック志向ではない、ということで。


 探偵を始める俊紀と綾は雰囲気の良いコンビになりましたけれど、ふたりを結んでいるのは今回の事件だけだからなぁ……。
 そこそこアタマは良くても茫洋っぽい俊紀と、学校内での有名人たる綾。
 ふたりは住んでいるステージが違うのではないかと心配してしまうわ。
 生活や信条で接点があまりないのではー?とか。
 もし仮に、ふたりを結び続けるモノがあるとすれば、それはもちろん「事件」ということなのでしょうけれど、そう何度も興味深い「事件」がふたりの周囲で起こり続けるというのも確率論で変ですし……。

 ミステリー研究会という同じハコに入ってもそれは高校生活の中だけですし、はたして綾が語ったような未来までふたりの絆が続いているのかどうか……。
 樋口有介リスペクトであるならばそれを信じられるのですけれど、どーもまだ信じ切れないっちうかー(^_^;)。
 まぁ、その「あまりにも綺麗すぎて真実味がない未来」というのもまた早狩センセらしいのかなーと思います。


スポンサーサイト
<< FOGってよくよく実験的なブランドなんですねぇ // HOME // 『赤いくつと悪魔姫』 清水マリコ 著 >>

管理者にだけ表示を許可する
この記事のトラックバックURL
http://maturiya.blog107.fc2.com/tb.php/613-db8293e7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
// HOME //
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。