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 文楽の道に精進している30男が、その道を究めることに悩みながらも素敵な女性と出会って道を踏み外しそうになったりしつつ、それでも万事は芸の肥やしとばかりに振り切って成長していくお話。

 ひゃー。
 30男が主人公だっていうのに、雰囲気が若い若い。
 文楽という芸能の世界だからこそ成せるものでしょうねー。
 この歳であっても若造ですもん。
 でもって芸を極めるという点では、たとえ人間国宝の人だってまだまだ道半ば。
 常に上を目指そうとする人たちの姿はとても心地よいです(^-^)。


 こういった芸能の道を描いた作品では、コミックのほうでは能の世界を描いた成田美奈子センセの『花よりも花の如く』がありますけれど、あちらの作品でも純真に道を究めようとする人の姿が描かれていましたねぇ。
 媒体は小説とコミックと異なりますけれど、雰囲気、なんだか似てるー。

 成田センセへの「悪人がいない」という批判点も同様なのかもですけれど、悪意が無いのはそれにこしたことは無いと思いますし、悪が討ち滅ぼされる勧善懲悪の様式だけが物語ではないですしー。
 学生の頃はいろいろと問題もあった主人公が、偶然であった文楽に引かれて身を正し、いまではその道に邁進していく文楽バカになりましたとさー……って、「失敗を失敗と認めることができて、反省した上で前を向く」そんな主人公であれば物語になるワケで。


 脇を固める人たちも個性的で物語に色を添えてくれています。
 甘いモノ好きで情事にも老いて盛んな銀太夫師匠。
 そんな師匠のパートナーで唯一師匠の舵取りをできるクールな亀治兄さん。
 無理矢理相方に組まされて難渋しながらも次第に息のあったコンビになっていく「腕はあるが変な人」兎一郎兄さん。
 でもって突如主人公のまえに降臨した女性、真智さん!
 さらに真智さんのひとり娘、ミラちゃん!


 なんて痛快なひとなんだろう。真智さんも、ミラちゃんも。まっすぐに切り込んできて、いつでも誇り高く真情をさらし、俺にもそうしろと激しく求める。


 オトコどもがとことん「芸バカ」なところにおいて、このふたりのエモーショナルば部分は作品にくさびを打ち込んでいる気がします。
 ああ、ふたりに加えて、兎一郎兄さんの奥方、藤根先生もですね。
 なんていいますか――強い。
 真っ直ぐであるということはこうまでも強いのか、そう思わされます。


 芸能のお話とはいっても専門性にひきこもることなく、十分に大衆向けにくだかれた語り口で読みやすいったら。
 その読みやすさの部分でひとつのポイントなっているのは、やはり恋愛感情ではないかなーと思うのですよ。
 作中でも「世話物の主人公の男の、一番魅力的な部分」として指摘されている点が「色気」ですし、物語には色気が必要なのですよ!(極論……(笑))


「たいがいの男は、自分を優しいと思っているものだろう。それなのに恋がうまくいかないことが多いのは、もっと大事なことがあるという証拠だ」
「それはなんですか?」
「色気だよ」
「えー」


 うひゃひゃひゃ(≧▽≦)。

 三浦センセの作品は初めてだったかなー?
 こういう筆致で書かれる人だと知って、なんだか嬉しい気分。
 ちょっとほかの作品にも興味がでてきたー。


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