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 既読感がある……というワケではないのですけれど、不思議とキャラクターに見覚えがあるなぁと感じていたのですがー。
 ……あー、あー、あーっ!
 警視庁捜査一課十係の姫宮さん!
 いまさら気付くの遅いってカンジですけれど、光文社から上梓されている誉田センセの作品って一連のシリーズなんですね。
 あー、そういうことかー……(笑)。


 今回はそんな姫宮さんのお話でも短編集という形式で。
 ガジェットに凝った本格ミステリも良いですけれど、キレの良い短編ミステリはホント心地よいですわ。

 で、そういうわかりやすさの一方で、犯罪に対する強い否定が貫かれているワケで。
 殺人にしろなんにしろ、犯して良い罪などあるものか。
 そこに罪の大小は無くて。
 でも、誰しもが揺れ動く感情のなかで、罪を犯す犯さないの選択でせめぎあっている。
 その感情を、選択を抑え込んで生きている。
 だからこそ、犯罪に区別を付けて「これくらいならべつにいいじゃないか」「罪を犯すにも理由があるのだから」といって容認するような考え方を絶対に認めない。
 こう主張する姫宮さんの姿がっ、強くて凛々しくて!

 違法行為で甘い汁を吸い、一方ではお嬢さん面をして生きていこうだなんて、ご都合主義にもほどがある。未成年だろうがなんだろうが、社会の一員として生きるなら、それ相応のルールは守れと言いたい。それが守れないのなら、社会から排除される覚悟をするべきだ。
「あんまり、当たり前のことをバカにしないことね。当たり前のことには、それが当たり前になるだけの、ちゃんとした理由があるものなのよ」


 この言葉になんだかスッキリした気分。

 どうしてやってはいけないの?
 法律で決まっているから?
 なんでそんな法律、守らなきゃいけないの?

 そんなくだらない言い訳へむけて、最高のひと言。
 自分という人間は社会の中に生きている。生かされている。
 名前も、住むところも、経歴も、みんな社会が認めてくれたから価値があるもので、社会が認めてくれなければ価値も意味も失ってしまう。
 だから、社会が決めたルールは最低限守らなければ。
 それが自分を認めてくれる社会へ対して、自分が出来ることなのだから。

 そんな法律、自分が知らないところで勝手に決められたものじゃん!
 そう言うならば。
 「知らないところ」を「知るところ」にするためにも自分がその場所まで上っていくべき。
 その努力すら放棄するなら、お仕着せのルールをあてがわれても我慢すべき。
 自分はなにもしないでどうにかしようなんて、甘すぎる!(><)



 耐震性に関しての違法建築。
 百人を超す死者を出した列車事故。
 学校でのいじめ、会社でのパワハラ……etc。
 どの掌編も社会性や現代性に富んだ事件ばかりで考えさせられます。
 事件の表面だけでなく、そこに至るまでの状況や感情などを巧みに織り込んで、ただの社会リポートにしていないっちう。

 現実に即した事件を描く時代性も誉田センセの魅力だと思っていましたけれど、今作はそれが見事に表されているカンジ。
 短編集ということでダイナミズムはなくても、そこに書かれたことの主張や方向性は、既作を含めてひとつの高みにたどり着いているような。


 これからも姫宮さんが活躍するお話は出されるのかな~。
 楽しみっ!(≧▽≦)


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