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 シリーズとして出してしまった企画に区切りをつけましょう……という完結編の第2巻。
 ええ、2巻でも『堂々の完結』というアレです。
 ファミ通文庫はホントに……(TДT)。

 そのような次第ですので幕を引くことに最優先課題があったかのようで、クライマックスへの流れはとにかく押し押し押しってカンジ。
 うーあー、もったいない~。
 たとえば今回のお話の鍵となる子犬だって、もう少し時間が許せばポジション的に育てられたんじゃないかなぁ……と思う次第。

 倖せな結末を迎えることなく、ひとつの世界が終わりを迎えることを描いたという点に関して、わたしは否定的になるものではありません。
 んでも、その起因たるところがこの子犬にあるというのは、いささか荷が勝ちすぎているのではないかなぁ……と思ってしまうのですよ。
 子犬に同調するなごみの心情に唐突感を抱いてしまうというか。

 うん、わかる。わかります。
 わかるんだけれども……ねぇ?というカンジ(^_^;)
 なごみがそのように動くであろう方程式のようなものは本当にわかるのですけれど、だからこそその心情についてもっと描いてきてほしかったなぁ……。


 逆に華多那の退場に関しては、上手いなぁ……と。
 予想する間も与えない不意打ちさ加減。
 彼女に関しては迷うところが無かったということで、あの結末は衝撃的であれこそあれ以上の説明は必要なかったおうに思うので。
 ああ、迷うところが無かったというのは彼女の立ち位置についてです。
 なごみに対してはもちろん悩んだり迷ったりしていましたけれど、優先順位をつけるという、わたしがもっとも尊敬できる「覚悟」を持っていたという点で素晴らしいと感じられたのですよ。
 世界の最後まで。


 あとはさしたる活躍の場を与えられずに退場していったキャラが多数おりますけれど、これはもう仕方がないことですよねぇ……。
 むしろ今巻のみでいたずらに出番を増やそうなどとしなかったのは慧眼でしょう。
 ……まぁ、事情が許せば彼ら彼女らにも出番があってしかるべきだったとは思いますけれど。
 ほんとに、もう……。



 ひとつの世界が終わりを迎えても、主人公たる人たちは自分たちが住まう世界がそうなることを願ってそれを叶えたのだから、この物語は悲劇では無いのだと思うのです。
 なにより、ゆがんだ世界が遠からず滅びを迎えるのは必定なのですし。
 そのゆがみが少数の犠牲から成り立つものであればなおのこと。

 結果、世界が壊れてしまっただけで、倖せを得ようとする行為と心情そのものは非難すべきモノではなかったわけで。
 もしそこに間違いがあったとするなら、倖せの無い世界を作りあげたことそのものが間違いだったと言うほか無いと思ったりして。
 たとえようもなく難しいことだとはわかっていても、誰かの犠牲のもとに享受する倖せを「当然」と感じる世界は間違っている、と。

 そして。
 この世界では得られない倖せなら、世界そのものに意味はないのです。


 悲劇ではなかったと思います。
 でも、不幸な物語であったと。



 前巻が刊行されたのがほぼ1年前……と思ったら、調べたところ扇センセ、2004年のデビューから年1冊の刊行ペースでした(例外としてデビュー年は2冊上梓)。
 ということは次の作品は来年ですか、ねぇ……(苦笑)。
 それでも、わたしは楽しみに待っています。


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