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 そんなこんなで『PrincessFrontier』 クリア~。

 全体的にイベントのテンポはとても管理されているな~という印象。
 1イベントのワード数って70前後に落ち着きませんか?
 PCゲームというより、コンシューマーのギャルゲをプレイしているカンジを受けました。
 システムは時折選択肢が現れる一般的なAVGですけれど、このイベントのテンポであればユーザーに移動先を指定させるような(例『To Heart』)システムでも十分成り立つように思います。
 コンシューマ化のあかつきには、思い切って変更してしまうと吉かもとか思ったりして。


 えーっと、で、まぁ、都から遠く離れた辺境のポルカ村で巻き起こる日常的な事件の数々はそのようなテンポで小気味良く進むワケですけれどもー。
 小気味よく進みすぎて、それぞれに重みみたいなものはあまり感じなかったかなー。
 「面白いイベント」ではあったけれど、「引き込まれるイベント」ではないっちうか。
 どこまでいっても日常的という世界の枠を越えてくれない平凡さ――退屈さと言い換えられるかも?
 それが持ち味かもしれないですけれど、あまりに抑揚に乏しい世界ではなかったかなぁ……。
 「辺境の村」「田舎暮らし」といったキーワードに振り回されすぎてないかなーと。


 がしかし、その「辺境」とか「田舎」という部分については疑問も残ったりして。
 アルエもそうですけれど、都から割と人の往来は頻繁に描かれていたりしますし、なにより商人が訪れて市まで立ってしまうのですから、あまり「辺境」だとか「田舎」だという地理的デメリットが描かれていたようには感じられないのですよー。

 これら「辺境」という位置づけも含めて、各所の設定が中途半端に持ち込まれているなーという印象も受けたりして。
 物語の展開で都合良く設定が持ち出されるっちうか。
 んー……。
 統一感が希薄だったってことなのかなぁ……。


 そして日常的イベントを経て各ヒロインルートに入ってからのまとめかたについてはさらに疑問。
 結末に向けての主人公の基本的スタンスが「ヒロインのことを信じて待つ」なんですもん。
 えー??
 いや、まぁ、それも忍耐力が必要とされる立派な試練かのかもしれませんけれどー。
 でも基本「待ち」の姿勢って、むしろヒロインの側じゃないの??
 ふたりを結ぶ最終的事態に対して戦っているのがヒロインっていうのはどうなのかなー。
 主人公は事態打開に対して積極的に動いてこそなんではないの~???

 そんな中で主人公が積極的に動く数少ないルートでは、反則ワザを繰り出す敵に対してこちらもそれを上回る反則ワザを繰り出してゲームを成立させなくするという手法で解決っていうのも納得いかないっちうか。
 脱獄から逃亡、密輸、密入国。
 そういうアウトローな手法で解決しても、わたしは全然誇らしくないんですけれど。

 相手が卑怯で卑劣な手で主人公たちを追いつめるのは当たり前。
 だって、それこそが「悪」の存在理由なんですから。
 でも、だからといってこちらも法を犯して「悪」をぶっつぶして、それでなにが正義?
 つまりですね、たとえば「国境を守る警備隊の隊長」などという矜持も「ヒロインのため」という理由で都合良く改編されてしまっているワケですよ。
 うーん、うーん、うーん……。
 ことさらに正義を謳っているワケではないにしても……なぁ(TДT)。



 そんなところで恒例のヒロイン好感度、いってみよっ。

 ミント > ロコナ >> レキ >> アルエ

 ミントは恋心を認めるまでの経緯が可愛かった~。
 人生の目的があるからと自分の気持ちを縛っていながら、実はそうなのかも!?と気が付いてあわてふためく様が。
 そういう気持ちの移ろいを描くのって、ほんっと物語してるって思うわ~。
 ふたつあるエンディングについても、他のヒロインに比べて悲壮感が少ない……っちうかほとんど感じられないところも好感。
 少なくとも、未来へ向かってマイナスには動いてないなーと感じられたので。


 ロコナも意識し始めてからのヤキモキした展開が微笑ましくて◎。
 でもラストに向かっての流れは先述のとおりでどうにも納得いかないのデスヨ……。
 一方のエンドでは「あなたが選んだ道ならわたしは応援するわ」的に問題と向き合っていたとは思えないですし、もう一方ではみんなが団結して解決しようとする積極策は好感できてもそれがルールを犯す方向で団結するだもんなぁ……。
 ラストのロコナが可愛かったから良かったものの、そのあと待ち続ける主人公の姿勢にはイラチ。
 ふたりはそのまま出会えずに年月が過ぎて老いて死ぬ……という結末もあり得たわけですよ、主人公が動かなかったせいで。
 その選択と結果が、どうにも緩すぎないかなぁ……と。


 レキのあたりまでいくと、カップル成立してからの浮かれっぷりについて微笑ましく思うところを越えて周囲の見え無さにイラチ。
 最終的問題について、突然襲ってきた災難というより起こるべくして起こったというか自業自得というか……。
 そういう意味で同情できない事柄に対してあわてふためく様を見せられてもなぁ……という印象が。
 恋人同士になったふたりが浮かれるのもわかりますけれど、レキはレキで人生において大事な時を迎えているわけでしょう?
 そこで相手のことを思いやれず欲望に身を任せてしまうようなアホさ加減は救いがたいっちうか。
 そういううわべの気持ちで物語を転がすのって、つまりこのお話って「王道」ではなく「ベタ」なのだと思うー。

 ところで神官が結婚してはいけないっていうルール、どこかで出てきてましたっけ?
 そこが最大の難関であると言い出すなら、そもそもレキと結ばれるその最初に心に留めておくべき問題だったような……。
 ここでも都合良く設定が浮上している感があるんですよねぇ……。


 アルエは……んー……んんん??
 結局、ふたつあるエンディングのどちらにおいても問題は解決されていないのだと思うのですよ。
 盗んだバイクで走り出す、で終わるのは若さでしかないと思うー。
 そういう刹那的な行動で終わらせて、未来に対しての閉塞感を抱かせるというのもアリかとは思いますけれど、たぶん、きっと、そういう方向では無いと感じるんですよねー。
 作品全般に通された緩やかさにおいて。

 この作品が『PrincessFrontier』であり、そしてアルエが王女という立場であるなら。
 でもって不幸な出来事による左遷から始まった物語であるなら、少なくとも凱旋を果たすくらいの「成果」を挙げて王女を迎えるべきでは?



 コンシューマー的な気軽さでイベントを消化できても、ラスト、物語としてのカタルシスを備えていないのであれば、それはやはり手法を間違えているのではないかなーと思った次第。
 物語はたしかに、その中で生きる主人公ほか登場人物のものかもしれないけれど、でも作品として見せるのであれば「読み手」への意識をもっと払うべきなのではないかなーと。
 それがエンターテインメントってことだと、わたしは思うのです。

 良かったところは「日常」という名の「普通っぽさ」ですけれど、悪かったところも同じところにあるような。
 なんともモヤモヤした気持ちが残ってしまった作品でした。
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