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 1980年代、中国地方に名を馳せた伝説のレディース『製鉄天使』。
 走ることで、暴れることでしか自分を証明できなかった少女の驚愕の一代記。
 ――といっても御存知のとおり『赤朽葉家の伝説』からのスピンオフ作品なんですけれど!

 三代に渡る物語の『赤朽葉』のなかで動乱の時期を支えた毛毬。
 彼女の人生をなぞったように進められていく作品が作中での「あいあん天使!」なワケで、となればもちろん今作も同様な次第。
 それが理由なのか、当然、すごく既視感がありましたー。

 もちろん『赤朽葉』で描かれていること以上に展開は複雑になって、設定や話の幅も大きくなっているのですけれど、しかしそれでもある枠内での限界があったような気がします。
 新鮮味より既視感のほうが勝ってしまっているというか……。


 鉄に愛された少女、現代日本に存在するとは思えない武器屋、夜ごとに積み上げられていく伝説の数々……。
 中二病もかくやといわんばかりの設定や展開は、あの毛毬が編集者と一緒になって「設定はもっと特殊でいい。もっと大胆に好きに描きなさい」とかやりとりしながら作り上げていったのかな~……と思うと、それはそれで今作へとはまた違った感慨がこみ上げてきます(^_^;)。


 そう考えると、今作はあくまで『赤朽葉』のスピンオフ作品であることをふまえて楽しむように作られているのかなー、とか。
 先述の中二病設定とかは、いまの桜庭センセの立ち位置には全く似つかわしくないモノだと思いますし、かといって今作がそうした設定を見逃してくれるような世代向けに作られたとも見えないのですよね。
 今作単体では完成されず、『赤朽葉』の読者に限って向けられた作品なのかなー……と。


 そして対象なのは『赤朽葉』読者というだけでなく80年代を知っている30歳代以降の人ですよねー。
 あの時代の「不良」を知らなければ今作の面白さ、突き抜けかたが感じ取れないと思うー!
 あの頃の不良少女にしてみたら、いまの女子高生の制服なんて下着も同然ですよ(笑)。
 喫茶店のテーブルがゲーム筐体だったなんて信じられないでしょ!?
 そういう時代の香りはいっぱいに放っていましたなぁ……。
 もしかして桜庭センセ、これ書いているときすごく楽しかったんじゃないかとイメージします(^_^;)。


 少女が女へと変わっていく時代を描くあたりは桜庭センセらしいセンスを感じます。
 この世界は綺麗なモノを少しずつ、そして突然に汚してしまう残酷さを持ち合わせているところも。
 しかしそれを否定してどこまでも続く美しさを探して、だけれどもその行為に希望を予感させることも全くない無情さも、嗚呼、いつもの桜庭センセらしいなぁ……。

 えいえんの国を求めた少女たち。

 永遠はあるよ。ここにあるよ。
 そんな言葉を求めてしまいました。



 ところで。
 スピンオフしているのですから当然ですが、もしかしてこれってファンディスク的作品だととらえても良いのでは?
 まぁ、それが認められたとした場合、「FDなのにフルプライスなのはどうよ?」とか言われそうですけれど!(笑)
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