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 夏の終わり、裏山で自殺しようとしていた少女。
 「セミ」と彼女を名付け自分は「イルカ」と名乗り、誰のものでもない2人だけのものだった時間。
 だけれども13年後のいまはもう彼女はいない。
 殺人を犯し留置所であの頃を振り返り、鮮やかな印象を残した彼女との一週間を振り返る――。

 罪を犯した青年が少年の頃を振り返り、なにが分岐点だったかを確かめる話?
 そして彼女とどうして別れることになったかを懐古する懺悔する話。
 キュンキュンくるわ、ほんとにもーっ!!!


 メフィスト賞受賞作なのですけれど、とくになにをか推理する必要のある話ではないような気がします。
 いえ、どちらかといえば「なにが謎なのか」を知る必要の話ではあるかもしれませんけれども(苦笑)。

 13年前は高校生だった「マザ」こと「イルカ」。
 彼の幼馴染みの「由利」。
 自殺志願の12歳の少女「セミ」。
 基本的にはこの三人しか登場せずに物語は動いていくのですが、その互いの関係性が濃密で。
 一堂に会することはなかったと思うのですけど、しかしそれぞれが相手を意識している三角関係。

 もちろんその中心には「イルカ」がいて、彼の回想によって13年前と現在を交互に渡りながら、かつて起きた出来事の真相、そして現在につながる「最大の謎」が徐々に明らかになっていくのですがー!
 この「最大の謎」を最後まで引っ張る引っ張る。
 憎らしいほどに!(笑)
 可能性は二択しかありえないのだから白黒半丁で決着付くのに、その半分は絶望で半分が歓喜なだけにラストまで気を抜けないったら!
 んもーっ、このリードの仕方には白旗だわっ。


 しかもですねー、その謎を明らかにしたトコの仕上げかたがまた巧い!
 憎らしい!(またかっ)
 どうして過去と現在を繰り返し渡り歩きながら語ってきたのか、その意味や意義が最後になって活きてくるのですよー!
 やーらーれーたー!!!



 キャラ造型も好み!
 感情が溢れることを無意識におさえてしまうタイプの「イルカ」。
 奔放でむき出しの感情を見せてくる「セミ」と出会い、そんな彼が変わっていく様がステキ。
 愛を尊いものと捉えすぎて恐れてしまっていた「イルカ」が、「セミ」といっしょに愛を探す物語なのですよ!!!

 もちろんそれまで一緒にいた「由利」も「イルカ」にとって大切な存在であったことは間違いないのですけれど、彼女は「イルカ」に近すぎて、そして互いを知りすぎていたのだと思うー。
 もうこれ以上近くにも寄れないし、知ることもない。
 そこが限界であり安定である、距離と関係。
 だけど満足するには何かが足りなくて、それを探したかった物語でもありますよねー。

 ぐはぁっ、もどかしいわせつないわ!(≧△≦)


 だけれども、このラストシーンは全てを照らして輝いています。
 過去も、現在も、みらいも。


 うわーうわーうあーっっっ!!!
 要素をつめこみ過ぎな感があって窮屈な展開かもしれないけれど、そんな粗さなんて飛んでった!
 YES! HappyEnd!
 人はみんな倖せになる権利があるって思える温かさが!
 期待のセンセを見つけましたわ~♪
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