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 学校では目立たない存在の女の子にはマジシャンとして活躍する別の姿が。
 その姿に見惚れた男の子。しかし一目惚れは外見のみから発展した感情で、決して恋などではないかもしれないと気持ちを疑いつつ、その気持ちが本当に恋なのか確かめていく物語。
 あとミステリー(おい)。


 無口な女の子マジシャンが探偵役で、マジックのタネにからめて推理を披露していく次第。
 主人公の男の子とはと言えば、その聞き手。
 別に男の子の情報収集活動でなにか事態が大きく展開を見せるワケでも無し、実際的には女の子は初期状況を聞いただけで事件のあらましをイメージできてしまっているのですよねー。


 まぁ、しかし。
 この男の子の実体がわたしには好ましいものではなかったので、この恋、応援する気にはならなかったなー。

 先述のように男の子が推理において活躍するということはなくて、ただただ女の子に期待しているだけ……というのもありますが。
 それ以外に、女の子が某かの理由を持った上で技術や推理を披露することを惜しんだ場面で彼は「けちくさいこといわないでさ」と言うんですよ?
 惚れた女の子相手に「けちくさい」って──っっっっ!!!!!
 しかも2度も!(`Д´)


 あのね、これは主人公のスタンスだけに限らないと思うのですよ。
 1度であれば文学的修辞を考慮して記したのかもしれないと疑いますが、2度も語句を用いるということは相沢センセのなかで「けちくさい」という言葉が常用化されているのではないかという部分を疑うのです。

 わたしは……「けちくさい」という言葉を使うことに対して、心理的ハードルがあります。

 このあたりは極めて個人的な信条の違いで、しかもわたしのほうが偏屈なのかもしれません。
 でも、それも含めて作品全体から乱暴で卑しい雰囲気を受け取ってしまってもいるのです。
 それは選評において笠井潔センセが述べられていることに要約されているような気がします。


 作者は登場人物それぞれや、さらに主人公にもあれこれと「悩ませる」のだが、作者自身は妙に余裕ありげで、さほど悩んでいるようには感じられない。この程度に設定しておけば、悩んでいることになるだろう、悩んでいる人物として読者に通用するはずだろうという判断の常識性が気になる。「不完全な世界」をめぐるヨブ風の問いもケーキのトッピング程度にしか扱われていないし、イジメや進路の迷いなどのアイデンティティ問題も「いま」風の素材に過ぎない。(中略)この時代を生きることへの作者の態度に疑問がある。米澤穂信の「古典部」や「小市民」シリーズに含まれる「苦さ」のようなものが、この作品には欠けている。


 最後の一文があったから同意したのではなくてよ?(^_^;)
 なんちうか、甘く見られているのかな、読者を……というカンジ。
 日常の謎にしても学園恋愛ミステリにしても。

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