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 腕に憶えある自称“正義の味方”が、自分勝手に「悪」認定した相手をバッタバッタと打ち倒していく活劇モノ……とでも言えばいいのかしら。
 わたしからすれば主人公の“正義の味方”なんて言い分は全く同意できないものでしたし、「悪」を破る方法論にしても不快なものでした。

 なんちうか、主人公が目指すところの正義とやらが陳腐過ぎに思えるのです。
 「タバコを吸いたければ二十歳を過ぎてからにしろ。高校生の分際で喫煙しているオマエらは『悪』だ」というあたり、もうどう言って良いやら。
 つまり彼自身の理念とか思想とかそういう部分は無くて、社会法規を遵守することが正義……なんですよね?

 正しいことをしている自分に言いがかりを付けてくる輩はすべからく『悪』。
 クズを逮捕して市民の生活を守った警察は『正義』。

 うーん……。


 そうして『悪』認定した相手を倒すやりかたも「最後に勝つのが正義」理論でなんでもありのやりかたで。
 金的、不意打ち、目つぶし、なんでもOK。
 「始め」の声が掛からないとスタートできないスポーツは軟弱モノ。
 でも「さすがに女の髪を引っ張り回すのはできない」そうで。
 お優しいことですね。


 唯一、賞賛できるとしたら過去に遭った事件を教訓に鍛練を積んで「守れる強さ」を得たことでしょうか。
 でも、そうして得た強さを“正義の味方”だと吹聴してひけらかすようにしている態度が安っぽく見えるのかなー。
 「守る」ことがいつのまにか「討ち滅ぼす」ことに転化しているんですよねー。

 わたしはその態度や行為や思想を暗愚だと感じて、いつかそれが正されることを期待して読み進めていったのですけれど、それは叶わず。
 小さなドローはあったにせよ主人公は連戦連勝、ひたすらに己の正義を邁進していくのです。
 さしたる困難も無くラスボスをも討ち滅ぼし、今作の世界では主人公に敵う存在が居なくなりまさに彼が「法」となったのです。

 うーはー……。


 ヒロイン格の女の子がふたり登場していても、どちらも「女の子」という以上のポジションは与えられなくてこれといって活躍も見られずというのも安っぽいっちうか。
 「駒」というレベルにとどまって、生きているキャラクターには感じられなかったデス。

 展開もキャラクターも、わたしには信じられない作品でした。
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 なんか、こー、お行儀良すぎるような。
 物語のまとまりかたに。
 それは決して悪いことではないとは思うのですけれど(まとまってないことよりは)、安定感がありすぎて予定調和的にも思えてしまうっちうかー。
 ……こちらの読み方が欲張りすぎなのか、斜に構えすぎなのでしょうかねぇ(苦笑)。

 そんな次第で尊き血筋に連なりつつも庶民として暮らしてきたオンナノコが、両親の死去にともない本家筋に引き取られて貴族社会に放り込まれ、庶民感覚とのギャップに困惑するお話の第2巻。
 貴族サマたちのゴージャス感覚に主人公のリディアがイラッとしたり呆れたりするところとか、貴族サマが庶民の暮らしぶりに興味を抱いたりするところ、なーんかデジャブあるなぁ……と思っていたのですが、わかりました。
 『桜蘭高校ホスト倶楽部』なんですよ(笑)。
 いえ、まぁ、ほかにもあるとは思いますけれどー。
 クリフェイドの関心の寄せぶりなんて、殿みたい(^_^;)。


 で、そんな貴族との軋轢のなかでぶつけられてくる悪意(……とは言っても可愛い類ですけれど)に対して、軽くぶち切れて勢いで乗り切ってしまうリディアすげー……と思いつつ、その根性の座り方とか好感ですなー。
 ポジティブ、ポジティブ。
 あまりにポジティブすぎて周囲へ無防備すぎるような気がしますけれど、そういう脇の甘さも主人公かつヒロインとしての魅力なのかなー。
 こう、読み手と等身大的っちうか。

 いまだ持て余し気味の≪古き力≫も、その効果のほどは微妙なカンジちうか伏線の域を出ていないにしても、貴族の鼻っ柱を折る程度には効果的に扱われていて溜飲が下がるっちう。
 んでも、その≪古き力≫にしてもプロローグで描かれたことにしても、さらにはリディアに接触を図ろうとしてくる宗教集団?にしても、見えていない部分が大きすぎて伏線だとしたら回収するまでには長くなりそう……(^_^;)。
 前巻も今巻も収まりが良いのは刊行予定が先行き不透明だからゆえのことなのかなー……と勘ぐってしまったので、そこまで長期的視野で執筆していてだいじょうぶなのかなぁ……と不安にも(苦笑)。
 単巻のみならず、シリーズとしてもきちんと決着してくれるといいなぁ。


 色男はたくさん登場しますし、主人公のリディアは前向きなでアクティブな子ですし、この作品ってドラマCD向きなんじゃないかなー……とか思ったりして。
 『彩雲国』みたいなー。
 あとはもう少しリディアを中心としたLOVE度が上がってくれれば?

「あなたの想い人にはなってあげられないけど、悲しいならそばにいさせて。ジルは、王都じゃ数少ないあたしの大事な友達なんだから」

 ――なんて、いいお友達でいましょうね宣言している場合じゃなくてさあっ!(笑)
 なんてフラグクラッシャー……。


 両親の死去と共に自らに貴族の血が流れていると知らされ、思いもかけずに放り込まれた貴族社会の中でも矜恃を守りつつ逞しく生きていくオンナノコのファンタジーロマン。

 うんうん。
 がんばるオンナノコは大好きです(^-^)。
 それも義と礼を心得ている負けず嫌いで前向きなオンナノコとあれば、それはもう応援したくなってしまうものですよーん。

 なにやら「古き力」を受け継いでいるようではありますが、そうした能力云々のお話は今回はさわり程度で。
 貴族社会で得た初めての友人の結婚話から端を発した政治劇に巻き込まれていく騒動?
 もっとも政治のほうも今回だけでは裏事情が明らかにされていないので本筋とは言えませんがー。

 んがしかし、友人のために身の危険を顧みずに飛び込んでいく様は非常に好感。
 ただ闇雲に突進する風でもなく、その目的を果たすためにはなにをすれば良いのか知恵を巡らす・手段手法を筋道立てて描写してくれる筆致も好み。
 こう、偶然や運で強引に展開させない優しさが。


 ともあれ、やぱし魅力は主人公・リディアの造型かなー。
 変に尖ったところが無くて、わかりやすい性格をしているところとかー。
 古から受け継がれてきた癒す力を有していることを知ったとき、もっと早くその力に気付いていれば怪我や病で命を亡くした両親を救えたかもと悔いるような、強気一辺倒ではない弱さも◎。
 責任感あるってことは、こういう二面性を持っているよなー、と。
 個性というのはそれひとつで存在しているのではなく、必ず反対の面を持つっちうか。
 良い面と悪い面。
 それが人間性ってわけで。

 もし一面性しか顕していないようであれば、それは性格っちうより「設定」だよね……というハナシ。
 うん、まぁ、そういう「設定」で楽しませる作品もあるので一概に断じることはできないと思いますけれど、少なくとも今作は違うような印象を。
 記号論よりは物語で……ってこと、かなー。


 とまれ、いろいろと興味深げな伏線を張っていただけてますし、これは次巻以降の展開が楽しみです。
 まだまだリディアのお相手が誰になるのかわたしには絞れなくて、そのあたり、すごく興味が(笑)。
 スレイ……なのかなぁ???


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